#norelated &size(32){''第27回 関東「音楽と脳勉強会」のご案内''}; *スケジュール [#qf2fbece] ''日時'' 平成28年7月29日(金) 19:00~20:00 &br; ''会場'' 電気通信大学 西10号館2F 大会議室 (地図は[[こちら>http://www.uec.ac.jp/about/profile/access/]])~ *発表者 [#o280c958] 橘 亮輔(東京大学) *内容 [#vba4624c] ''『音楽と脳科学』より"ピッチと和声の知覚"、"音楽と運動"の紹介・解説'' &br; 『音楽と脳科学』より第3章と第11章を抜粋して紹介する。前半では古典的な知覚心理実験群をとりあげ、単音や和音が音楽的文脈においてどのような心的関係性を持つのかを中心に考察する。また、後半では、演奏時に聴覚情報が身体運動にどのように統合されるのかについて、脳波計測実験を中心に考察する。 *参加報告 [#nd83cec8] 本発表は、S. ケルシュの著書『Music & Brain」の翻訳本である『音楽と脳科学』より、第3章「ピッチと和声の近く」と第11章「音楽と運動」の内容を紹介したものであった。本書の構成として、前半は比較的一般的で、後半はより専門的な内容となっていると紹介があった。第3章の内容は、単音のピッチや和音が、調性においてどのような心的構造を持っているかが紹介された。心理的な関係性は、単音であれば調内音であるか否か、和音であれば平行調や同主調、下属和音等に帰属しているか、などの側面で音楽理論と一致することが示された。第11章では、主に聴覚と運動の関連において制御モデルへの適応が紹介された。演奏におけるエラーの際に起こる誤差関連電位とフィードバックに関する研究が主であった。エラー時は音の大きさや間隔に変化が見られ、過誤前関連電位や過誤関連電位が観察された研究結果があることから、予測的な制御をしていることが示唆された。 感想:古い年代(1970年代等)の実験なども紹介され、各分野の研究がどのように発展してきたか、という点からも興味深い内容でした。音楽理論との関連性が議論されていた点も、今後の発展性を感じました。(森尻有貴)